睡眠は『長さ』だけじゃないそうです|6つの面から見た研究を読んで
先日、睡眠の専門誌に10月28日に掲載された研究の概要を読んでいて、ふと、睡眠の話は「何時間寝たか」だけでは足りないのだなと改めて感じました。この研究は、米国の睡眠と心臓の追跡調査に参加した成人4,340人を対象に、睡眠を6つの面に分けて死亡リスクとの関連を調べたものです。6つの面をそれぞれ健康かどうかで分け、組み合わせると64通りの睡眠プロファイルができあがります。その64通りを比べたところ、特定の組み合わせだけが特別に悪いというよりは、良くない面が多いほどリスクが積み上がる、つまり足し算の形で説明できるという結果でした。なかでも、睡眠の途切れにくさと寝る時間帯が健康なことは全死亡リスクの低さと関連し、時間帯は心血管による死亡についてもっとも一貫した特徴だったそうです。良くない面を複数抱えたグループでは、10年間の予測死亡リスクがもっとも高くなっていました。
この研究は観察的な追跡調査ですから、「この睡眠の取り方をすれば死亡を防げる」と証明したものではありません。因果関係を断定できないことは、研究の読み方としてきちんと押さえておきたいところです。それでも、睡眠を長さだけで評価しないという視点は、日常生活に置き換えやすいと感じます。たとえば、合計の睡眠時間は足りているのに、寝る時刻が日によって大きくずれていたり、夜中に何度も目が覚めていたりすれば、身体の回復感は変わってきます。正直、これは自分も耳が痛い話です。忙しい日が続くと、つい夜更かしをして翌朝の起床時刻が後ろにずれ、週末にまとめて寝るような生活になりがちです。時間の帳尻は合っているつもりでも、身体のリズムは乱れたままということがあるんですよね。
スタジオの現場でも、睡眠の悩みを話される方は少なくありません。「寝ているはずなのに疲れが取れない」「朝すっきり起きられない」という声は、運動や姿勢の悩みと切り離せないことが多いのです。身体を動かす習慣がある方でも、睡眠のリズムが乱れていると、翌日の動きの質が落ち、疲労が抜けにくくなります。ふと、現場でも同じことを感じるんですよね。トレーニングの効果は、レッスンの時間だけで決まるのではなく、その前後の生活、とりわけ睡眠の整い方に支えられているということです。ですから、睡眠の話は「よく寝ましょう」という一言では終わらせず、寝る時刻、途切れにくさ、日中の眠気といった面を一つずつ見ていくことが大切だと思います。
今日から意識できることは、まず起きる時刻をできるだけ揃えることです。寝る時刻が多少ずれても、起きる時刻を固定すると一日のリズムが整いやすくなります。寝る前のスマートフォンや明るい画面を控える、夜遅い時間の重い食事やカフェインを避ける、寝室を暗く静かに保つ。そんな小さな工夫も、睡眠の途切れにくさや時間帯の安定につながります。ただし、いびきや呼吸の止まり、日中の強い眠気が続く場合は、生活習慣の工夫だけで済ませず、医療機関へ相談してください。睡眠時無呼吸などの病気が隠れていることもありますから、気になる症状は専門家に確認することが大切です。
ALTERR Body Mainte Roomでは、トレーニングの指導だけでなく、実際の姿勢や動き、生活習慣まで確認します。睡眠のリズムが整うと、身体の動きも変わってきます。10年後、20年後も自分の足で動ける身体へとつなげていきたいと考えています。鍛える。整える。動ける身体へ。カウンセリング&体験 60分 3,980円(税込)
