座りっぱなしは、運動しても帳消しにならないそうです|台北の研究を読んで
先日、台湾のニュースサイトで10月30日に配信された記事を読んでいて、ふと、座りっぱなしの話は思っていたより深刻なのだなと感じました。台北榮民総医院の研究チームによる調査で、健康診断を受けた症状のない成人5,982人を分析したところ、3,616人に大腸腺瘤が見つかったそうです。大腸腺瘤は大腸のポリープの一種で、がんになる前の段階の変化とされています。調査では、1日に座っている時間が7.5時間を超える人と比べ、5時間未満の人では大腸腺瘤が見つかる可能性がおよそ48パーセント低かったそうです。運動量が多い人ほど腺瘤が見つかりにくい傾向はあったものの、運動を十分にしていても、座っている時間が長いとリスクは完全には消えなかったという結果でした。正直、これは自分も耳が痛い話です。仕事の合間にジムで汗を流していれば大丈夫、と思いがちですが、座り続けている時間そのものが別に効いてくるらしいんですよね。
研究チームの医師は、長時間座り続けることで脂肪の代謝が乱れ、インスリンの働きが悪くなったり、身体の炎症反応が高まったりすることが背景にあるのではないかと説明しています。座りっぱなしが続くと血流も滞りやすくなりますし、そうした変化はその場しのぎの運動だけでは取り戻しにくい、という見方も示されています。ふと、現場でも同じことを感じるんですよね。レッスンに来られる方の中にも、週に何度も運動しているのに「腰が重い」「疲れが抜けない」と話される方がいらっしゃいます。運動の量は足りているはずなのに、と不思議に思うのですが、よくよく聞いてみると、仕事中はほとんど座りっぱなしで、立ち上がるのはお昼と帰り際だけ、という方が少なくありません。身体はレッスンの1時間だけで作られるのではなく、座っている何時間もの過ごし方にも左右されるのだと思います。
研究チームは、座り続けを避ける目安として、40分座ったら10分から15分ほど立ち上がって動くことをすすめています。席を立って歩く、階段を使う、ストレッチをする、そんな小さな動きでいいそうです。デスクワークの合間に水を汲みに行く、プリンターまで歩く、電話のときに立って話す。どれも特別なことではありませんが、座りっぱなしの時間をこまめに区切ることが大切なのだと思います。もちろん、これは一つの観察的な調査の結果ですから、座りっぱなしが直接腺瘤を作ると証明したものではありませんし、運動をやめてしまえばいいという話でもありません。運動の習慣はそのまま続けて、そこに「座り続けない工夫」を足していく、という受け止め方がいいのだと思います。便に血が混じる、便通の変化が続くなど気になる症状がある場合は、生活習慣の話とは別に、早めに医療機関へ相談してください。
ALTERR Body Mainte Roomでは、トレーニングの指導だけでなく、実際の姿勢や動き、生活習慣まで確認します。座る時間の長い毎日だからこそ、身体の使い方を整え、10年後、20年後も自分の足で動ける身体へとつなげていきたいと考えています。鍛える。整える。動ける身体へ。カウンセリング&体験 60分 3,980円(税込)
